★連載「HACCP導入、運用のコツ」(67)

HACCPは、社外に自慢する制度でも、取引先への宣伝でもありません。自社製品の安全性をより確実に高めるための経営の方法と言えます。自社を守り発展させる方法です。

会社の仕事は、社員それぞれに任された種々の仕事の集合で、毎日を回してゆきます。
たくさんの事ごとに、たくさんのやるべき事、やってはいけない事が積み上がっていきます。たくさんあれば、忘れる事も、誤解も出てきます。社員それぞれの意識も異なってきます。こんな状況もHACCP活動を始めることで解消へ向かうでしょう。

HACCPの原則1は、危害要因を言葉にして、それぞれの対策を文章化します。たくさんの危害のそれぞれを仲間と話し合い、対策を明文化することを続けて、やるべきことの重要、不要が理解され、共通意識となります。コツコツとした作業ですが、HACCP導入に成功した会社は、会社が変わっていきました。

旭川食品産業支援センター センター長 浅野 行蔵
メルマガ:第505号(2023年11月1日発行)より

2023.11.02