連載「HACCP導入、運用のコツ(53)」

「HACCPの認証を求められたら。認証の罠とは。後編」

HACCPは食品製造そのものへの取り組みなので、眼に見えるわけではない。表面しか見ない人も多く、見える衛生機器に意識が動いて、ついつい、見かけにお金をかけることになる。高価なエアーシャワーはその典型だ。利益を食いつぶすほどの経費がかかる。そのためにHACCP倒産という事態に陥ってしまう。

どの認証を目指すか?納入先の企業が納得する事が必要だ。しっかり見ることのできる監査員のいる認証機関もあるので、見かけには騙されないかもしれないが、ころっと騙される認証機関もある。

HACCPによる食品の安全管理は、自分たちで大事に育ててこそ役に立つ番犬となる。役立つHACCPは、さほどの費用はかけずに育てることできます。

旭川食品産業支援センター センター長 浅野 行蔵
メルマガ:第486号(2022年9月1日発行)より

2022.11.07