連載「HACCP導入、運用のコツ(47)」

「茶碗蒸しの温度管理もHACCPで」

ある飲食店で、HACCP導入で、茶碗蒸しの中心温度の測定を始めたところ、測定者によって5度近くも記録が違っている。調べて見ると卵液の温度を測定している人、具の鶏肉の温度を測っている人、ぎんなんの温度を測定する人、と、なにが中心温度なのか??と議論になった。安全なのか?そして美味しいのか?と。明らかになったのは、このお店の茶碗蒸しは温度差があって、出来に当たり外れがあり、美味しさを提供できていなかった。
一つ一つの茶碗蒸しが、もれなく美味しく安全で提供するためにいちから製造方法を考え直すことにした。具の種類、大きさ、温度ムラが少なく過加熱になりにくい加熱方法の工夫を始めた。HACCPを詰めてゆくと商品の全数について安全でかつ美味しくと達成することが出来る。

旭川食品産業支援センター センター長 浅野行蔵
メルマガ:第478号(2022年3月1日発行)より

2022.03.31